句読点は、その置き方により構文上の重大な変化を起こしうる。例えば、"eats, shoots and leaves"(食って撃って逃げる)と"eats shoots and leaves"(芽と葉を食べる)の場合、カンマを入れることによって意味が変化する。日本語では分かち書きの習慣がないため、さらに誤解が起きやすく(アフガン航空相撲を参照)、誤解を防ぐために読点を多く打つことがある。
「フランス語が何ゆえにすぐれているかという点で、リヴァロールはそのシンタクス(語順)がすぐれていることをあげる。主語?動詞?目的語、この語順のみが理性の秩序を忠実に示すものであるから、「ここにはすべての人間にとっての自然な論理がある」「我らの言語の称讃すべき明晰さ、 その永遠の土台はここに由来する」と述べ、その次に、あの、世界じゅうのフランス語愛好者の口にのぼる、永遠の讃辞が記された。いわく、「明晰でないものはフランス語ではない」と。しかし、すぐそれにつづく語呂合せのような一句が引かれることはああまりない。いわく、「明晰でないものはといえば、英語、イタリア語、ギリシャ語あるいはラテン語である」と。 ... Ce qui n'est pas clair n'est pas francais; Ce qui n'est pas clair est encore anglais, italien, grec ou latin. 」 (田中克彦『ことばと国家』東京 : 岩波書店, 1981 (岩波新書 ; 黄版175), p.98-99)
?Rivarol, Antoine de(1784). Discours sur l'universalite de la langue francaise ?De l'universalite de la langue francaise : discours qui a remporte le prix a l'Academie de Berlin. A Berlin, et se trouve a Paris : Chez Bailly ..., Dessenne ..., et chez les marchands de nouveautes, 1784 ?Rivarol, Antoine. Discours sur l'universalite de la langue francaise. ?uvres completes : precedees d'une notice sur sa vie. Tome 2eme. Geneve : Slatkine Reprints, 1968, p.1-96【PAe:293:2】 ?アントワーヌ・ド・リヴァロール(田島譲治譯)『フランス語とフランス文化』東京 : 弘文堂書房, 1942.4 (世界文庫) ※「明晰ならざるものはフランス語ではない」の箇所は p.57